【話題のITトレンド】インターネット以来の革新技術!?今さら聞けない「ブロックチェーン」 ーVol.25ー

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ブロックチェーンについて徹底解説!

近年よく耳にするようになりました「ビットコイン」や「NFT (Non-Fungible Token)」の基盤となる技術である「ブロックチェーン」。
その仕組みは、インターネット以来の技術革新と表現されるほどの可能性を秘めています。そこで今回はブロックチェーンの「概要」「メリット」「開発者」そして「革新的な理由」をお届けします。

 

ブロックチェーンの「概要」


「ブロックチェーン」とは、情報を記録するデータベース技術の一種です。

データを1つのサーバーで管理する「集中型データベース」に対し、ブロックチェーンは同じデータを複数のコンピューターに分散して管理する「分散型データベース」の一種に分類されます。

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集中型データベースではサーバーにデータが蓄積され、利用者がサーバーを参照するのに対して、分散型データベースでは、利用者間でデータを共有し参照し合います。

分散型データベースの考え方は古くから存在し、サーバーが不要と言うメリットがある一方、データの「信頼性」に課題がありました。

信頼性の担保と言う課題を、ブロックチェーンでは「① 新しいデータの在り方」と「② 分散型データベースの応用」により解決します。

分散型データベースの信頼性が担保されることで、インターネット上で改ざんされてはいけない取引を、データベースの管理者無しに、利用者間同士で実現できる訳です。

このメリットこそ、インターネット以来の技術革新と呼ばれる理由の一つで、インターネット上での取引がより活性化されると期待されています。

 

① 新しいデータの在り方
ブロックチェーンでは「ブロック」と呼ばれる単位の中に、複数の「取引データ」と直前のブロックから計算された一意の値「ハッシュ値」が保存されており、そのブロックを「チェーン」のように時系列順に連結します。

まさに名前の通り「ブロック」が「チェーン」のように繋がっているのですね!

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ブロックのデータをもとに計算される「ハッシュ値」は、誰が計算しても同じ一意の値になるため、利用者間同士で比較することで、ブロックのデータが改ざんされていないかを確認することができます。

「ハッシュ値」を比較する仕組みはブロックチェーンに限らず利用されていますが、ブロックチェーンでは、数珠つなぎに「ハッシュ値」が生成されているため、改ざんを行うには一連の全てのデータを書き換える必要があります。
全てのデータの書き換えは現実的ではなく非常に信頼性の高いデータの形式と言えます。

② 分散型データベースの応用
ブロックチェーンでは一連のデータを利用者間同士で共有し、ハッシュ値の比較を行います。

改ざん有無の確認だけであれば2者間のハッシュ値の比較により行えますが、全体における「正のデータ」を決めるために複数の利用者が持つハッシュ値を比較し、過半数以上が持つ同じハッシュ値のデータを正とします
つまり悪意のある利用者が手元のデータを改変したとしても、無効なデータとして扱われ、システム全体には何ら影響がありません。


以上①②の仕組みにより、ブロックチェーンでは高い信頼性を実現しています。
各ブロックのハッシュ値の計算には、直前のハッシュ値も参照するため、改ざんを行うためには既に共有され正とされたデータを含め、一連のデータ全てを書き換える必要があり、理論上改ざんは不可能となります。

 

ブロックチェーン「3つのメリット」


ここで、ブロックチェーンのメリットを3つご紹介します。

メリット①:高い信頼性・セキュリティ!
前述の通り、ブロックチェーンはそれぞれのブロックに取引データと合わせ、直前のブロックデータを表す「ハッシュ値」が保存されています。

この「ハッシュ値」は「ハッシュ関数」と言う計算式から計算されます。
「ハッシュ関数」は一方向性と呼ばれる性質を持つ関数であり、計算結果(ハッシュ値)から元の入力値(ブロックデータ)を算出することは出来ません。

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万が一、ブロックチェーンのハッシュ値が書き換えられたとしても、利用者間で共有されているデータとの整合性が取れないため、改ざんは行なえません。
この仕組みからデータの信頼性・セキュリティが非常に高いことが分かります。

メリット②:高い安定性と継続性!
ブロックチェーンは、同じデータを複数のコンピューターに分散して管理する「分散型データベース」の一種です。

一般的な「集中型データベース」では、データを管理しているサーバーが攻撃されると、ネットワーク(利用者)全体に影響をおよぼすという問題点がありました。
しかし「分散型データベース」では、構成する1つのコンピューターが攻撃されても、他のコンピューターでシステムが成り立つため、ブロックチェーンのシステム全体は影響を受けません。

また、万が一特定のコンピューターからデータが消失したとしても、その他のコンピューターがデータを保有しているため、取引データが消失する心配もありません。
この「分散型データベース」の特性から、システムの高い安定性と継続性が分かります。

メリット③:導入・運用コストが10分の1!

ブロックチェーンは、同じデータを複数のコンピューターに分散して管理する「分散型データベース」であるため、高額なサーバーを個別に構築する必要がなく、従来主に使用されていた「集中型データベース」と比較してデータベース導入のコストが低くなります。

また「集中型データベース」では必要のあった、サーバーを管理する巨大なデータセンターやバックアップも必要なく、運用のコストも低くなります。
「分散型データベース」は「集中型データベース」と比較すると、導入・運用コストが10分の1になるとも言われています。

 

正体不明の「開発者」


ここまで、ブロックチェーンの技術についてご紹介してきました。
では、これほどまでに革新的なブロックチェーンはどのように開発されたのでしょうか。

実は、ブロックチェーンの誕生から10年以上経ちながらも、ブロックチェーンの開発者の正体は不明のままです!

ブロックチェーンの始まりは、2008年にインターネット上で発表された基本的な仕組みに関する論文とされています。

英語で発表された論文には「サトシ・ナカモト」という日本人らしい人物の名前が記載されていましたが「国籍」「性別」「個人なのか集団なのか」など、その正体は2022年2月現在も明らかになっていません。

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ブロックチェーンで有名なビットコイン(BTC)は、論文発表の翌年(2009年)に「サトシ・ナカモト氏」の指揮の下、開発されたと言われています。

なお、ビットコインの最小単位は、開発者に因んで 1 satoshi (=0.00000001BTC) と呼ばれています。

「サトシ・ナカモト氏」とは一体どのような人物なのでしょうか?
技術(ブロックチェーン)だけでなく、正体不明の開発者にも世界中が注目しています。

 

ブロックチェーンが「革新的な理由」


なぜ、ブロックチェーンが「革新技術」であると言われているのでしょうか。

それは、ブロックチェーンを用いることで「中央集権型の時代」から「自立分散型の時代」へと変化し、誰もが平等に便利になると言われているためです。

ここで、事例を2つご紹介いたします。

事例①:金融業界の暗号通貨
金融業界では、従来、銀行などの金融機関が利用者の中央に位置し、通貨の信頼性・価値を維持してきました。しかし「中央集権型」の仕組みは、金融機関に依存しており、金利・手数料の決定や倒産によるリスクを抱えているのも事実です。

ブロックチェーンを用いた暗号通貨(ビットコインなど)は「自立分散型」の仕組みであり、銀行などの金融機関を介すことなく、通貨の信頼性・価値の維持を実現しました。

事例②:医療業界の診療データ
医療業界では、従来、病院などの医療機関が患者の診療データ(カルテ)を管理することで医療を提供してきました。しかし「データの信頼性」という観点から、診療データを病院外へ受け渡すことが難しく、別の病院へかかる際には改めて診療データが必要となったり、病院毎に診療結果が異なるなど、それぞれの医療機関に依存しているのが事実です。

ブロックチェーンを用いることで、各医療機関が管理している診療情報の受け渡しが可能となり、より安定的な医療を受けることが出来ます。

また、個々人が管理している日々の歩数や血圧といった健康データを組み合わせることで、より個々人に合った医療の提供が期待されています。


様々な仕組みを根底から覆す可能性があると言われている革新技術「ブロックチェーン」。
その活用は金融業界、医療機関、不動産など、情報の信頼性が必要な様々な分野で活用されています。

今後も「ブロックチェーン」の活用から目が離せませんね!

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