【話題のITトレンド】意外と知らないフォントの話 ー Vol.21 ー

話題のITトレンド

 

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Fontについて徹底解説!

PCを使用していると「Font(フォント)」という言葉をよく耳にすると思います。
フォントと聞くと「明朝体」や「ゴシック体」が有名ですが、実は日本語に対応しているフォントだけでも3000種類以上あります!
そこで、今回はそんなフォントの「概要」「仕組み」「重要さ」をお届けします。

 

フォントとは?


フォントとは、「PCで使う文字のデータファイル」のことを指してフォントと呼ぶケースが多いですが、本来は「ある書体を表現するための、ひと揃いの活字(日本では、ひらがな/カタカナ/漢字/英数字/記号のセット)」という意です。

PCに予めインストールされているフォントだけでも数百種類ありますが、ダウンロードし追加できる有償フォントや無償フォント(フリーフォント)、最近ではAdobe社の「Adobe Fonts」というサブスクリプション型でフォントを提供するサービスも出てきており、予めインストールされているフォント以外のフォントを追加し使用する方が増えてきています!

 

フォントのデータ形式


フォントのデータ形式は、大きく別けて「① ビットマップフォント」と「② アウトラインフォント」の2種類があります。

①:ビットマップフォント

ビットマップフォントとは、文字を点(ドット)の集まりで表現するフォントのことです。

白と黒の2値情報(点の処理)だけなので非常に高速で出力できるというメリットがありますが、解像度が高いモニターなどでは、ジャギーと呼ばれるギザギザが目立ってしまいます。
そのため、現在ではほとんど使われていません。

②:アウトラインフォント
アウトラインフォントとは、文字の輪郭の情報を輪郭線の集まりとして表現するフォントのことです。

表示する大きさに関わらず、常にきれいな(ジャギーの発生しない)文字出力ができるというメリットがあり、現在PCで使用されているフォントのほとんどは「アウトラインフォント」が用いられています。

Bitmap_Outline@2x.png

 

TrueTypeフォントとOpenTypeフォント


先ほど、現在PCで使用されているフォントのほとんどが「アウトラインフォント」であるとお話しさせていただきました。

ここで、現在PCで主に使用されている「アウトラインフォント」である、「① TrueTypeフォント」と「② OpenTypeフォント」をご紹介させていただきます。

①:TrueTypeフォント
TrueTypeフォントは、1990年に発表されたフォントのデータ形式です。(一般的な拡張子は「.ttf」)

Microsoft社とApple社が共同で開発したもので、WindowsとmacOSのどちらのOSにもインストールが可能です。

当初、文字を拡大・縮小しても輪郭が保たれるフォント形式として広く普及しました。

また、比較的価格が安価であることもあり、現在でも対応している環境が豊富です。

フォントの表現には、輪郭の基準となる3点(2つの通過点と1つの方向を示す点)の座標と関数によって表現される「2次ベジェ曲線」が用いられます。

2Bezier@2x.png

 

②:OpenTypeフォント
OpenTypeフォントは、TrueTypeフォントを拡張し、1997年に発表されたフォントのデータ形式です。(一般的な拡張子は「.otf」)

Adobe社とMicrosoft社が共同で開発し、そこにApple社が賛同する形で開発されました。こちらもTrueTypeフォントと同様に、WindowsとmacOSのどちらのOSにもインストールが可能です。

フォントの表現には、輪郭の基準となる4点(2つの通過点と2つ方向を示す点)の座標と関数によって表現される「3次ベジェ曲線」が用いられます。前述のTrueTypeフォントより基準となる点が1点多く、同等の情報量でもより細かな曲線を表現することができます。

3Bezier@2x.png

しかし、TrueTypeフォントに比べ比較的価格が高価であり、現在ではプロの方が使用するケースが多いのが特徴です。

なお、同じ名前のフォントでも、TrueTypeフォントとOpenTypeフォントの両方が存在している場合もありますので、可能な場合はOpenTypeフォントを採用した方が良いでしょう!

 

フォントに魅了された男「スティーブ・ジョブズ」


ここまでフォントの「概要」「仕組み」についてご紹介させていただきましたが、ここで、Apple社の創業者であり、フォントに魅了された男「スティーブ・ジョブズ氏」についてご紹介させていただきます。

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Apple社のMacと言えば、美しいフォントで有名ですが、Apple社がフォントにこだわるきっかけは、ジョブズ氏が大学中退後、その大学の授業にコッソリ忍び込み、「カリグラフィー(手書きを含む、文字を美しく見せるための手法)」を熱心に学んだからという逸話があります。

当時、このクラスを受け持っていたロバート・パラディーノ氏は、後に当時のことを「彼(ジョブズ氏)は私のクラスに参加して、文字のフォルムに強い関心を持っていた」と話しています。

一見するとPCとは関係の無い「カリグラフィー」に凝ったことが、やがてMacにおける、フォントへのこだわりになりました。

 

フォントの重要さ


今回のメルマガの冒頭にて、日本語に対応しているフォントだけでも3000種類以上あるとお伝えさせていただきました。
では、なぜ様々なフォントが必要なのでしょうか?

最後にフォントの重要さについてご紹介させていただきます。

まずは下の画像をご覧ください。

X'mas@2x.png

いかがでしょうか?
同じ「Merry X'mas」という文字ですが、フォントが変わるだけで「印象」が全然違います!

また、「印象」だけでなく、「読みやすさ(視認性)」もフォントによって異なります。

visibility@2x.png

資料やメールを作成する際に、何気なく選んでいるフォント。

文字の情報をより確実に伝達させるためにも、それぞれの場面に合ったフォント選びが重要ですね。

 

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